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泉屋博古館分館
泉屋博古館分館
〒105-0032 東京都港区六本木1-5-1


[住友春翠生誕150年記念特別展]

バロン住友の美的生活

美の夢は終わらない

 明治・大正時代に住友グループの基礎を築いた住友家 15代当主春翠。 一方では彼は、公私にわたり文化活動に力を注ぎ、多彩な美術品を収集しました。
このたび生誕 150年を迎えた記念として、その美術愛好の足跡を名品とともに振り返る展覧会を2部構成で開催します。

第1部 「バロン住友春翠―邸宅美術館の夢」

 第1部は明治編。 明治 36年 (1903) 神戸の須磨海岸に洋館を築いた春翠は、内外の洋画や近代工芸、さらには中国文物までを邸内に飾り愛でました。 それは西欧文化と東洋の文人趣味も融合した独特の世界観を映しだし、あたかも邸宅美術館の様相を呈しました。 須磨別邸は惜しくも昭和 20年の戦災で焼失しましたが、本展では今に伝えられる彼の収集品とあわせ、在りし日の須磨別邸の様子を模型により再現、青年期の春翠の美意識と文化貢献への志をしのびます。


会期: 2016 2/27(土)〜5/8(日) 展覧会は終了しました。
《前期》 2月27日(土)〜3月21日(月・祝)
《後期》 3月23日(水)〜5月8日(日)

開館時間:10:00〜17:00 (入館は16:30まで)
休館日:月曜日
会場:泉屋博古館分館 東京


画像をクリックすると大きな画像でご覧いただけます。

バロン住友の美的生活

【住友春翠生誕150年記念特別展】
バロン住友の美的生活
第1部 「バロン住友春翠―邸宅美術館雄夢」
プレス説明会 & プレス内覧会 '2016 2_26
泉屋博古館分館


住友春翠生誕150年記念

春翠の文化活動について、コレクターとしての側面に注目!


【展覧会の構成】 ―住友春翠生誕150年記念 「住友春翠 美の夢は終わらない 」 図録、プレスリリース他からの抜粋文章です―

 住友春翠の収集した美術工芸コレクションを展覧するにあたって、生涯、春翠が神戸須磨別邸に飾った和漢洋に関する様々な文化的視野の意味を考える上で、須磨別邸は密接に関連して、非常に特徴のある空間を創り出していた。
第1部 「バロン住友春翠―邸宅美術館の夢」 では、明治時代の 15年間に収集した東西美術の優品。 第2部 「数寄者住友春翠―和の美を愉しむ」で は、大正時代の 15年間に集めた東洋美術の逸品。 以上、2部構成で、住友春翠が美術品収集の活動した 30年間を見通して、その名品を展示ご紹介する。

第1部 「バロン住友春翠―邸宅美術館の夢」の展覧会構成
T-1 須磨別邸の概要 〜須磨にすまう
T-2 須磨別邸と建築家野口孫市
T-3 須磨別邸の室内装飾
U   西洋美術への眼差し
V   内国勧業博覧会と春翠
W   青銅器コレクション(前期 2月27日〜3月21日)
X   文人への憬れ (後期 3月23日〜5月8日)


'2016 2_26 プレス内覧会の会場内風景と展示作品です、画像をクリックすると大きな画像でご覧いただけます。

T-1 須磨別邸の概要 〜須磨にすまう

T-1 須磨別邸の概要 〜須磨にすまう
 春翠は明治 36年 (1903)、神戸の西、須磨海岸沿いの松林に西洋館の別邸を完成させた。 ブリティッシュコロニアル様式を基調に、アール・ヌーヴォーや東洋など諸要素が見事に調和する姿は、洗練された新時代の郊外生活にふさわしく、設計者野口孫市の力量が遺憾なく発揮される。 東西 42m、軒高 12mの規模で、この時期関西では珍しかった本格的な西洋館の邸宅だった。
 春翠が須磨の地を最初に購入したのは明治 36年。 この頃、須磨は鉄道の開通とともに神戸の外国人の別荘地、さらに瀬戸内海沿岸の温暖な気候のため保養地とされ、農漁村から近代的な都市の 「郊外」 へ変貌しつつあり、明治末年には周辺に京阪神の名士の別荘が立ち並ぶこととなった。

・T-9 住友家須磨別邸模型 景観模型工房 平成 27年 (2015)
 明治 30年 (1897) の欧米視察の後、本格的な西洋文化の導入を日本人の手によって行うため、春翠は技師長 野口孫市に本格的な洋館の設計を命じた。 明治 36年 (1903) 竣工した洋館において、春翠は子弟に英国式の教育を施すとともに、西洋美術や中国美術で邸内を飾り、内外の要人や画家、地元の人々を招いた。


V 内国勧業博覧会と春翠

V 内国勧業博覧会と春翠
 内国勧業博覧会の目的は、殖産興業のために国内における博覧会の存在が重要な位置を占めること、全国から伝統産業といえるモノを集め分類・展示することで、国民に刺激を与え国内の産業に対し意識をもつことであった。 第1回内国勧業博覧会は明治 10年 (1877)、東京上野公園で開催された。多くの来場者を得て、大成功をおさめたため、継続して開催されることとなり、第 2回と 3回は東京上野で、第 4回は京都で開催されるが、第 5回は、大阪で開催され、春翠が協賛会長、また評議員として尽力した。 開催期間は明治 36年 3月 1日〜 7月 31日で、入場者 435万人という記録を打ち立て、最後にして最大の内国勧業博覧会となった。

左端・V-1 安藤重兵衛(1856-1945) 《銀七宝孔雀尾模様花瓶》 明治 36年 (1903)
【中央・V-2 《厳上白鷺置物》 二代井上良斎 明治時代。 右端・V-3 《白磁京舞妓置物》 七代錦光山宗兵衛 明治 36年 (1903)】

 V-1 安藤重兵衛 (愛知県) 《銀七宝孔雀尾模様花瓶》 は、第 5回内国勧業博覧会の出品作。 有線七宝で孔雀の尾羽根を美しい曲線で表現した作品で、一等賞という高い評価を受けた。 孔雀の意匠は、欧米で復活・不滅・永遠の美のシンボルとして好まれたことから、アールヌーヴォー様式でも重要なモチーフとなった。



住友春翠 (1884〜1926) SUMITOMO SHUNSUI (バロン住友)

 住友家15代当主。 現在の住友各社の前身を次々に起業、大正 10年 (1921) 住友合資会社を設立した。 また大阪府立中之島図書館、大阪市立美術館の敷地を寄附するなど文化社会事業にも貢献。 芸術家支援や幅広い美術収集でも知られる。 京都の公家徳大寺公純の六男で、明治 25年 (1892) 住友家に入り吉左衞門友純を名乗った。 実兄に西園寺公望がいる。


主催:公益財団法人泉屋博古館、日本経済新聞社
   協賛:住友グループ広報委員会、株式会社日建設計
協力:住友史料館


TEL:03-5777-8600 (ハローダイヤル)
美術館公式サイト:http://www.sen-oku.or.jp

〒106-0032東京都港区六本木1-5-1
住友コレクション 泉屋博古館分館


参考資料:住友春翠生誕150年記念 「住友春翠 美の夢は終わらない」 図録、Press Release、他。


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